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鏑木毅 特別インタビュー ~第3回大会に向けて~

■プロフィール■  
1968年生まれ。プロトレイルランナー。
世界最高峰のトレイルランニングレースUTMB(注1)3位。海外トップレベルの大会でも常に上位入賞を果たす。
 現役アスリートとして活躍するだけでなく、国内ではアジア初の100マイルレースである、UTMF(注2)をはじめ、数多くのレースをプロデュースする。
 日本人で初めて国際トレイルランニング協会(ITRA)理事に就任し、世界的にトレイルランニング界を牽引するほか、 平成27年3月に策定された「東京都自然公園利用ルール」では検討委員会の委員として参加している。

 今年で第3回を迎える本大会。今年度も、鏑木さんに大会のスペシャルアドバイザー兼ゲストランナーとしてご参加いただくことが決定しました!そこで、現在、今後のご自身の活動、また参加される方に向けての、本大会の魅力などを伺いました。

 

●今後の活動について
私は今年で49歳になるんですが、競技者としては、50歳まで世界トップレベルで戦いたいという思いがあります。残りの時間を全力で練習に精進し、自分の限界にチャレンジしていきたいですね。
一方で、トレイルランニングは新しいスポーツなので、マナーを含め、自分がこのスポーツを普及、啓発していく立場にあると考えています。まだちゃんとしたスポーツとしての枠組みが整っているとは言えないので、トレイルランニングに対して「山は走るモノではない」と否定的な見方をする人がいるのが現状です。社会的に健全なスポーツだと認知してもらえるように、精力的に活動していきたいですね。
そのために、マナー啓発や大会を通じた地域振興はもちろんですし、大会後、トレイルの整備・清掃を行うことでトレイルを良くしていく。そういった活動も増やしていけたらと思っています。

●本大会の魅力
他の大会は暖かい時期にやることが多いんですが、この大会は年末の一番寒い時期。空気が澄んでいるので、景色も遠くまでクリアに見えます。参加者の皆さんには、普段味わうことができない寒い時期ならではの山の雰囲気を楽しんでほしいですね。

コースがバラエティに富んでいるのもこの大会の魅力だと思います。
平坦で走れるところもあれば、急斜面できつい所もある。単調ではないですね。
特に最後の大垂水峠から先が核心部なんです。国道20号を渡ったところからですね。しっかり最後まで走れる、動ける体作りをして臨んでほしいなと思います。そのために、前半を飛ばしすぎないよう、くれぐれも注意してほしいですね。
中盤の和田峠から小仏峠までは、すごく走りやすくて、そのまま知らないでゴールまで行けると思っていると、ガラッと変わるので。
コース全体が中辛、甘口、大辛に分かれている感じです。最後は大辛なんだということを忘れずに。

また、私はゲストランナーとして当日走りますが、最後尾から皆さんを追っていきます。ほかの大会ですと、ゲストランナーは最初にスタートすることが多いので、トップのランナーとしか走ることがないんです。
この大会では後ろから皆さんを追い越していくので、私に会ったらぜひ話しかけてほしいですね。皆さんと会話しながらレースを楽しみたいです。ただ、楽しみながらも、レースなので。皆さんには私に追い抜かれないように頑張ってくださいということもお伝えしたいです。(笑)

●東京都自然公園利用ルールの大切さ
シンプルなことで言えば、山を走る人は山を歩く人の身になって行動するということですね。自分が歩いていて、後ろからビューッと追い抜かれたら、びっくりすると思うし、怖いと思うんですよね。追い越す、またすれ違う際はスピードを落とし、走るのをやめて歩くということが重要ですね。走っている人が道を開け、挨拶をして去っていけば歩いている人も気持ちが良いと思います。

この大会では、ハイカーに配慮がある、ルールをしっかり守っている選手に対してグッドマナー賞をおくっています。マナーを守って山をスマートに走るランナーが増えることを期待したいですね。

●大会に参加する皆さんへ一言
冬の時期で、場所も山になるので防寒対策をしっかりとしていただきたいですね。
自然の環境の中で自分自身をどう守るのかということもトレイルランニングでは重要になってきます。参加する選手の皆さんには十分注意していただきたいです。

大会に向けてのアドバイスとしては、コースがバラエティに富んでいて、最後が核心部分でキツイので、最後までしっかり走れるような足づくりをしておくことが重要になってくると思います。具体的には、体幹トレーニングとか、ランニングマシーンで傾斜をつけたトレーニングとか、こういったことがすごく良いと思います。

時期的にマラソンシーズン中でもあるので、ロードの選手にもぜひチャレンジしてほしいと思います。ロードの足づくりとして、トレイルランニングがすごく役立つんです。ロードばかり練習していると、慣れてきてパフォーマンスも落ちてしまいます。ベースはロードで、たまにトレイルのしっかりとしたアップダウンで足に違った方向から刺激を与えると、ロードのレベルアップにもつながります。ロードの選手、ビギナーの方も含め、たくさんの方に参加していただきたいですね。

 (注1)ウルトラトレイル・デュ・モンブラン
 (注2)ウルトラトレイル・マウントフジ